自作顕微鏡カメラ(2号機)の作り方

 

前回の「自作顕微鏡カメラ(1)」では,接眼レンズの口径が28㎜の顕微鏡に対応した自作顕微鏡カメラ(1号機)を紹介しました.このカメラを使ってある中学1年生の授業で池の中の微生物観察を実施した際に生徒が撮影した写真が以下のものです.おそらくケイソウだと思いますが,初めて使った中学生でも簡単に撮影できます.ぜひ,みなさんも挑戦してみてください.


さて,今回は双眼顕微鏡などに多い接眼レンズの口径が30㎜の顕微鏡用の自作顕微鏡カメラ(2号機)の作り方を紹介します.前回紹介した1号機よりは少し完成度が落ちますが,中・高生程度の観察であれば,十分に役割を果たせるでしょう.


この写真が2号機をつないだ様子です.PCの画面上にはかんらん石の干渉色がきれいに写っています.2号機の作成に必要なものはwebカメラ(BUFFALO HD 720p)とパイプカバー(16Φ用-1)を85㎜にカットしたものです.


このwebカメラは1号機よりも安く,私が購入したときはAmazonで2480円でした.また,パイプカバー(16Φ-1)はDIYショップで税込みで151円でした.このパイプカバーは発砲ポリエチレン製でパイプの保護クッションとして売られています.85㎜にカットしなければなりませんので,1mのパイプカバーで11個作れることになります.


この2つさえあれば作り方は簡単です.まず,パイプカバーを顕微鏡の接眼レンズに差し込みます.その際,下の左図のようにでっぱりの部分まできちんと差し込んでください.そして固定するためにセロテープで巻きつけます.その後,パイプカバーの穴からwebカメラを差し込んでください.接眼レンズとの隙間が10㎜くらいのところでwebカメラの下にあるでっぱりが当たって止まりますが,そのまま少し強く押せば隙間を5㎜くらいまでにすることができます.この状態でほぼピントは合っています.ピントが合わない場合は,観察しながらカメラを少し動かせばうまくピントを合わせることができます.


そしてwebカメラ側もセロテープで巻きつけた下さい.そうすれば完成です.


一つ言い忘れていました.このwebカメラはUSB端子をPCに差し込むとカメラ側が青く光るように設計されています.この青色が反射して顕微鏡画像に移り込んでしまうのです.そこで,下の図のようにwebカメラの内側を白のペイントマーカーで塗りつぶしてみました.これにより青色の光が顕微鏡画像に写り込むことがかなり防げましたが,完璧には無理でした.



うまくいく方法が見つかった方はぜひ情報をいただければ嬉しいです.














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